プーチン大統領訪日決定に向けて前進、後は国際社会か? [海外]
ロシアのラブロフ外相は8月25日の会見の中で、今年秋とされるプーチン大統領日本訪問について、ロシア側が予定を見直していないことを明らかにしています。
これは記者からの質問で、ウクライナ危機に関連してプーチン大統領訪日の見通しはどうかというものです。
今回の質問は女性でなく男性記者でした。
これに対して外相は、ウクライナ危機と大統領訪日は結びつけていないと返しました。
更に、前回と同様、日本がオファーを出し、ロシアが受諾し、日本が確約した。
それに従って動いているということです。
どちらかからキャンセルがない限り訪日というイベントに向かって進めていることになります。
この辺は外交畑が長いのかしつこいのか、原則を強調しているラブロフ外相です。
流れるとしたら日本のせい、というのがラウロフ外相の言い分でしょうか?
では、ロシアは言いっぱなしで何もしていないのでしょうか?
外交のプロトコルということでは後者はいいのでしょうが、前者のウクライナ危機を切り離すというのはロシア側のロジックです。
日本側と噛み合ないのは前者の方です。
だから、訪日は流れるのかという話が出ているわけです。
といっても、未だ流れていなかったというのが確認できたともいえます。
ウクライナ危機といっても、ロシアが実行したと証明されたわけでもなく、ウクライナの親ロシア派の仕業と確定しているわけでもありません。
フライトレコーダーの解析はどうなっているのでしょうか。
それ以前に、公開した映像が場所が違っていたり、非難したものの証拠を出さずじまいだったりです。
まともな証拠がないのに制裁というのはおかしいと感じている人が多いようです。
ただ、公平的な立場というのは難しいのが国際社会です。
「国際社会」も色々あって勘違いしやすいのですがこれは全世界ではもちろんありません。
日本側のロジックとしてはウクライナ危機でロシアが積極的な友好的対話姿勢を示して欲しいところでしょう。
ラブロフ外相の発言からすると決断するのは日本だということになります。
が、日本としてはロシアが動くべきだとの考えでしょう。
8月22日、ロシア外務省はウクライナ情勢をめぐって日本がロシアに科した制裁への報復として、特定の日本人の入国を制限する制裁を発動すると発表しました。
やられたらやり返す。
対象者のリストが原田親仁・駐露大使に手渡されました。
但し、ロシア外務省は対象者の人数や氏名は公表しなかったため菅官房長官は「日本側も公表を控えたい」としています。
ロシアは西側による制裁とその対抗措置では切り抜けられそうです。
ロシアの「国際社会」は多様です。
食料品はロシアにトルコ、イラン、エジプト、など輸出したい国が並んでいます。
更に、貿易、金融、経済支援の仕組みに関してはウクライナ危機以前からBRICSとして働きかけてきました。
ロシアは真正面から戦うのでも閉じこもるのでもなく、迂回ルートがあるということです。
8月12日、ロシアは北方領土と千島列島で、千人以上が参加する軍事演習を開始。
日本政府はロシア政府に直ちに抗議しました。
ここでも、訪日は絶望的と報道されています。
ウクライナ危機以降何回も「訪日は絶望的」ですね。
8月5日、モルグロフ外務次官と杉山晋輔外務審議官による次官級協議が8月末にモスクワで予定されていたことを明らかにしています。
そして「日本政府の一連の反ロ的な制裁の結果、こうした会談は不適切だと考える」とし延期を日本側に伝えました。
7月28日菅義偉官房長官はウクライナ危機をめぐる対ロシア追加制裁措置を発表しました。
ただし外務省関係者によればロシア関係者の資産は日本にほとんどないため効果は限定的なようです。
7月19日安倍晋三首相は山口県下関市での講演でロシアとの対話を継続する考えを示しました。
「ロシアには責任ある国家として、国際社会のさまざまな問題に建設的に関与してもらわなければならない。」
これはウクライナでのマレーシア機墜落をめぐり欧米がロシア非難を強めていることを念頭にしたものです。
建設的に関与というのは、対話ということでしょうか。
それが、訪日の条件なのでしょうか。
外交で強気の日本というのが見られないため、日本では願望と受け取られますがロシアへの要請と聞こえます。
これが外交に限りませんが。。。
8月27日、菅官房長官は「外交的解決に向けた動きを評価したい」と発言しています。
これは、8月26日のロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統領の会談についてです。
約2時間にわたって一対一で話し合いを行っています。
そういえば、安倍首相、オバマ大統領との会見は5分足らずの立ち話とかいった扱いを受けたことがあります。
それを考えると菅官房長官の言葉も頷けます。
2時間といえば、2月8日の非公式首脳会談。
欧米各国の首脳がソチ五輪の開会式を欠席する中、安倍首相は開会式に出席しました。
プーチン大統領は秋田県知事が贈った秋田犬の「ユメ」を連れて現われました。
噛むことがあると。。。
その時の会談時間が2時間以上。
ラブロフ外相の言う外交の基本はおくとして、ロシア側の言うウクライナ危機とは無関係と日本側の要請である建設的に関与が程度はどうであれ出そろったように見えます。
両者のロジックが満たされたようです。
この結論を冒頭に出すと奇異に聞こえますが、双方のロジックと流れを見るとそうなります。
大統領訪日決定としていますが、元々決定していました。
そして流れていません。
後は日本がいる「国際社会」でしょうか。
報道は相変わらず「絶望的」でわざとの感さえあります。
誰が「絶望的」なのか分かりませんが、発言と行動を追っていくと違って見えます。
消費税増税による景況感の悪化でそろそろ安倍政権にも何か必要になって来ています。
安倍首相の訪朝は米ケリー国務長官からの圧力以降どうなっているのか不明です。
ロシア大統領訪日は外交上流れていないとなるとまだ土俵際で粘るのでしょう。
※関連記事
⇒プーチン来日、白旗は揚がっていない
⇒プーチン来日消えていない
⇒ロシア大統領専用機がターゲットだった?!
⇒ブラジルの予定 3位決定戦、決勝戦、BRICSサミット開催、新世界銀行?
これは記者からの質問で、ウクライナ危機に関連してプーチン大統領訪日の見通しはどうかというものです。
今回の質問は女性でなく男性記者でした。
これに対して外相は、ウクライナ危機と大統領訪日は結びつけていないと返しました。
更に、前回と同様、日本がオファーを出し、ロシアが受諾し、日本が確約した。
それに従って動いているということです。
どちらかからキャンセルがない限り訪日というイベントに向かって進めていることになります。
この辺は外交畑が長いのかしつこいのか、原則を強調しているラブロフ外相です。
流れるとしたら日本のせい、というのがラウロフ外相の言い分でしょうか?
では、ロシアは言いっぱなしで何もしていないのでしょうか?
外交のプロトコルということでは後者はいいのでしょうが、前者のウクライナ危機を切り離すというのはロシア側のロジックです。
日本側と噛み合ないのは前者の方です。
だから、訪日は流れるのかという話が出ているわけです。
といっても、未だ流れていなかったというのが確認できたともいえます。
ウクライナ危機といっても、ロシアが実行したと証明されたわけでもなく、ウクライナの親ロシア派の仕業と確定しているわけでもありません。
フライトレコーダーの解析はどうなっているのでしょうか。
それ以前に、公開した映像が場所が違っていたり、非難したものの証拠を出さずじまいだったりです。
まともな証拠がないのに制裁というのはおかしいと感じている人が多いようです。
ただ、公平的な立場というのは難しいのが国際社会です。
「国際社会」も色々あって勘違いしやすいのですがこれは全世界ではもちろんありません。
日本側のロジックとしてはウクライナ危機でロシアが積極的な友好的対話姿勢を示して欲しいところでしょう。
ラブロフ外相の発言からすると決断するのは日本だということになります。
が、日本としてはロシアが動くべきだとの考えでしょう。
8月22日、ロシア外務省はウクライナ情勢をめぐって日本がロシアに科した制裁への報復として、特定の日本人の入国を制限する制裁を発動すると発表しました。
やられたらやり返す。
対象者のリストが原田親仁・駐露大使に手渡されました。
但し、ロシア外務省は対象者の人数や氏名は公表しなかったため菅官房長官は「日本側も公表を控えたい」としています。
ロシアは西側による制裁とその対抗措置では切り抜けられそうです。
ロシアの「国際社会」は多様です。
食料品はロシアにトルコ、イラン、エジプト、など輸出したい国が並んでいます。
更に、貿易、金融、経済支援の仕組みに関してはウクライナ危機以前からBRICSとして働きかけてきました。
ロシアは真正面から戦うのでも閉じこもるのでもなく、迂回ルートがあるということです。
8月12日、ロシアは北方領土と千島列島で、千人以上が参加する軍事演習を開始。
日本政府はロシア政府に直ちに抗議しました。
ここでも、訪日は絶望的と報道されています。
ウクライナ危機以降何回も「訪日は絶望的」ですね。
8月5日、モルグロフ外務次官と杉山晋輔外務審議官による次官級協議が8月末にモスクワで予定されていたことを明らかにしています。
そして「日本政府の一連の反ロ的な制裁の結果、こうした会談は不適切だと考える」とし延期を日本側に伝えました。
7月28日菅義偉官房長官はウクライナ危機をめぐる対ロシア追加制裁措置を発表しました。
ただし外務省関係者によればロシア関係者の資産は日本にほとんどないため効果は限定的なようです。
7月19日安倍晋三首相は山口県下関市での講演でロシアとの対話を継続する考えを示しました。
「ロシアには責任ある国家として、国際社会のさまざまな問題に建設的に関与してもらわなければならない。」
これはウクライナでのマレーシア機墜落をめぐり欧米がロシア非難を強めていることを念頭にしたものです。
建設的に関与というのは、対話ということでしょうか。
それが、訪日の条件なのでしょうか。
外交で強気の日本というのが見られないため、日本では願望と受け取られますがロシアへの要請と聞こえます。
これが外交に限りませんが。。。
8月27日、菅官房長官は「外交的解決に向けた動きを評価したい」と発言しています。
これは、8月26日のロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統領の会談についてです。
約2時間にわたって一対一で話し合いを行っています。
そういえば、安倍首相、オバマ大統領との会見は5分足らずの立ち話とかいった扱いを受けたことがあります。
それを考えると菅官房長官の言葉も頷けます。
2時間といえば、2月8日の非公式首脳会談。
欧米各国の首脳がソチ五輪の開会式を欠席する中、安倍首相は開会式に出席しました。
プーチン大統領は秋田県知事が贈った秋田犬の「ユメ」を連れて現われました。
噛むことがあると。。。
その時の会談時間が2時間以上。
ラブロフ外相の言う外交の基本はおくとして、ロシア側の言うウクライナ危機とは無関係と日本側の要請である建設的に関与が程度はどうであれ出そろったように見えます。
両者のロジックが満たされたようです。
この結論を冒頭に出すと奇異に聞こえますが、双方のロジックと流れを見るとそうなります。
大統領訪日決定としていますが、元々決定していました。
そして流れていません。
後は日本がいる「国際社会」でしょうか。
報道は相変わらず「絶望的」でわざとの感さえあります。
誰が「絶望的」なのか分かりませんが、発言と行動を追っていくと違って見えます。
消費税増税による景況感の悪化でそろそろ安倍政権にも何か必要になって来ています。
安倍首相の訪朝は米ケリー国務長官からの圧力以降どうなっているのか不明です。
ロシア大統領訪日は外交上流れていないとなるとまだ土俵際で粘るのでしょう。
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