SSブログ

英国のEU離脱問題の次は? 中東への影響は? トルコ編 [海外]

英国のEU離脱問題の次は? 中東への影響は?

中東の代表的な言葉というと、アラビア語、トルコ語、ペルシャ語



欧州連合(EU)と関係の深い国というと、トルコ。。。

まだEUに加盟できていないのですが。

というか、多分、永遠に出来そうもないように見えますが。。。



ということで、UKとEUの打ち合い潰し合いの続きとしてトルコについて。

EUの盟主はドイツとフランスと言われることがあります。

が、やはりドイツの方が力があります。

ただ、敗戦国でした。

そして分割されました。


だから、打ち合い潰し合いはドイツが分割された恨みが今度は英国に対して行われているとも読めます。

更にはアヘンを売りつけられ香港を割譲された中国の影も。。。


やられたらやり返す。倍返しだ!」という半沢直樹の流行語がありました。

人の一生、サラリーマン人生は短いのですが、国という単位はやはり歴史を見なければ意図が見えて来ません。




トルコはどこに軸足を移そうとしているのか?

ヨーロッパ、中近東イスラム地域、アジア?




トルコは世俗国家ということだった?のですが、長らく欧州連合には加盟出来ていません。。。

共和国となってからイスラム色を排して欧州寄りになっていた筈ですが。

一方、軍事の方では西側のNATO(北大西洋条約機構)に加盟しています。

NATOには犬猿の仲のギリシャが加盟しています。。。



オスマントルコ、イスラムの守護者のイメージは共和国になってからしばらく消えていたのですが近年はイスラム色が強くなっているのでしょうか。

エルドアン大統領の出身は現在の公正発展党。

イスラム主義の色が強い政党です。

新オスマン帝国を築く野望があるのか、それとも?
ただ一方、欧州連合に加盟をしたいというようでもあります。



ヨーロッパの本音としてはイスラムはご免だというところでしょう。

難癖を付けて加盟させません。。。

難癖とはいわゆる人権問題です。

また最近のイスラム教徒を嫌う風潮も強くなっています。

冒頭に書いたようにヨーロッパに軸足をというのは無理っぽいですね。



さて、もう一つの顔である民族トルコ系

トルコ人自身が自国の遺跡に対してあれは異人のものというほどで、元は中央アジアからやって来たトルコ人という意識があります。

だから、中央アジアのトルコ系国家との連携も強化したいと考えるのは分かります。

民族主義の方向ですね。


トルコの場合、大トルコ民族主義ですね。

汎テュルク主義とも言ったりします。

どこの周辺国もそうですが、迷惑だし昔の栄光よ今一度というのは内部の問題を外部に向ける戦争という手法と同じです。



これはどうなんでしょうか?

盛り上がりに欠けるような気がします。

更に外的な理由もあります。




さて、トルコには存在しない民族がいるとされています。
クルド人です。

まぁトルコだけではないのですが。

山岳トルコ人とか言ったりもしますが。



クルド人、「人権問題」ですね。

ただ、トルコ共和国としては自身が選んだとも言い難い部分もあります。

植民地時代、国境線が微妙なところで引かれ常に不安定な状態にさせられるのはありがちです。

クルドはその一つ。


トルコの外側にいるトルコ系民族と内側にいる異民族。。。




ヨーロッパ、中近東イスラム地域、アジア

さて、トルコの方向性としてはどちらへ?



結論から先に書きますと、どの方向へも行けない可能性があります。

行けないというか、縮小の可能性です。




ヨーロッパに関しては何だかんだでキリスト教というバックボーンを本音のところで要求します。

だからNATOはOKだったとしてもEUは却下。



次の中近東イスラム地域。

こちらは現在アメリカの影響力が低下してロシアが盛り返しています。

もちろんイスラム原理主義を装うテロがヤラセなのはどこも知っていて、そのトカゲの尻尾になってしまいそうな国の主立ったものがトルコでありサウジアラビアです。

敢えて大声で指摘せず影響力を強めるのがロシア流でしょう。



で、ロシアが仕切ると。

ロシアは旧ソ連時代はスラブ系国家の国として中東欧に影響力を及ぼしていました。

現在はそれらはNATOに取られてしまいました。

東欧はスラブ系といってもカトリック系が多いわけで、レーガン大統領の時はそれをテコにポーランドが使われ今現在も反露の国となっています。


では、スラブが切り取られたらロシアはどうするか?

スラブ系の国としてのロシアの一面の他に、正教の国、キリスト教徒の面があります。



ここでロシアがギリシャに肩入れすれば?

また、アルメニア問題でキリスト教徒側に付き、ローマカトリック教会と連携をすれば?


トルコは挟み撃ちに遭い、もしかしたら欧州側の領土がギリシアになる可能性もゼロではありません。

欧州勢というかキリスト教徒側としてはウィーン包囲以降のレコンキスタの意識が残っているという考えもあります。

イベリア半島だけではないんですね。




ということで、ヨーロッパにも中近東にも勢力を伸ばすのは難しそうです。

では残りのアジア側は?



アジア、中央アジアのトルコ系国家です。

中国がぶち上げた「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の構想があります。


「中国が〜」

そう言われそうですが、海外で正面から大声で批判する声が無いということは渋々ながらも認めていたり、関係諸国には根回しが済んでいると読めます。

通過される国々、現在の先進国、そして以前から影響のあった国に。


中央アジアは旧ソ連でつまりはロシアの影響下の筈です。

が、ロシアは中国に対して特に文句を公の場で言っていません。


お互い、仲良くやろうぜ

そんな会話があったのでしょうか。



ロシアと中国が握っているということです。

ということはそこにトルコが入る余地は?

外的な理由とはこのことです。



旅行するのには面白い国なのかもしれません。


ということで、トルコはヨーロッパ、中近東イスラム地域、アジアのどちらへという話は、逆に縮小に向かう可能性があるという話でしたが、欧州側のトルコが仮にギリシャにならなくてもアジア側のトルコが削られるという可能性もあります。

先ほどのクルド人問題です。


シリアでのクルド部隊の活躍

ニュースでたまに出ます。


国家としてはどうも半分自治を認めているようなニュアンスがあります。

将来シリア国内で自治権が拡大され連邦制に以降することも考えられます。


また、イラクでもクルド人の勢力は目に見える形で存在しています。


更に、ロシアのイランに対する影響力を考えると、いつかクルド人の国家が出来る可能性は無きにしもあらずです。

と言ってもクルド人国家は内陸に閉じ込められたクルド共和国くらいになるのでしょう。


自国の領土を削られたく無いと思う一方、揉め事、紛争、外患の種を抱えたく無いと考えるのもあり得ます。



シリア、イラク、イラン、そしてトルコ。。。



トルコによるロシア軍機撃墜事件、エルドアン大統領の謝罪。

そしてつい先日、ロイターが伝えるところによるとトルコがロシアに対して空軍基地の利用許可を出すかもしれないと。


EU(欧州連合)に加盟できず、将来はNATOからも撤退?



テロの自作自演を正面切って黒幕を声高に非難するのではなく有利な方向で影響力を拡大するプーチン大統領。。。

柔道で学んだんでしょうか?

中近東はアメリカとロシアの交代のようです。



そんなところにロシアが影響力を行使してきたら?

リアルタイムで見えて来る軍事・外交と歴史を重ねて行くと。。。



ということで、トルコはヨーロッパ、中近東イスラム地域、アジアのどこへ軸足を移すというよりも、縮小のシナリオが考えられるというお話でした。


関連記事
英国のEU離脱問題の次は? 残留、離脱、解体そして




nice!(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

ホーム

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。