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小麦の日清、お米の「ぼんち」と資本業務提携 麺と製菓

日清食品ホールディングスは大阪の菓子メーカーの「ぼんち」と資本業務提携契約を締結したと発表しました。

日清は、ぼんちの株式30%を年度内に取得し、販路の相互乗り入れによる販路拡大や技術交流で商品開発を強化していくということです。




「ぼんち」は大阪の会社ですが、元は東京であられの製造をしていました。

後に大阪にも工場を作りましが、工場は戦争で焼失してしまいました。

戦後大阪で製造を再開しました。




日清の資料を見ると、設立年月日1952年7月31日となっています。

現在の会社の創業年です。



ただ、創業者は昭和6(1931)年に事業を始めたようです。

実際に日清の発表資料では、文中で「1931年創業の老舗米菓メーカー」と言っています。

そして33年中央軒という名前の株式会社ができます。

戦後1952年大阪で中央軒でリスタートです。

この年が現在の「ぼんち」の創業年とされています。




それで、創業時はあられを作っていました。

あられの原料が入手困難の時期があったようです。

数年後、揚げ煎餅、ぼんち揚の前身ができます。

昭和38(1963)年、ぼんち揚の名前ができました。




この「ぼんち揚」なんですが、煎餅に分類されます。

あられと煎餅って似てますよね。

大雑把に「お米からできてるんでしょ?」って思うのですが、細かくいえば違います。




お米には色々な分類の仕方があります。

その中の一つでうるち米ともち米に分けるのってありますよね。

あれは澱粉の性質での分類です。

非常に簡単に言うと、粘り気が無いかあるかの違いです。

無いのがうるち米であるのがもち米です。



前者の粳米(うるちまい)を使うのがセンベイです。

後者の糯米(もちごめ)を使うのが、あられ、おかきになります。



煎餅に焼き煎餅と揚げ煎餅があります。

ぼんちは揚げ煎餅になります。



さて、あられで再開したのですが、原料であるもち米入手が難しかったようです。

そこでもう一方のうるち米を原料とした米菓に挑戦することになります。

うるち米と言うと、煎餅ですね。

煎餅は草加せんべいを参考にしたようです。




うるち米を加工した粉である上新粉に澱粉を練り込んだ生地を作りました。

澱粉と言えばもち米ですよね。

もち米のような粘り気を出すために、うるち米の粉に澱粉を加えたのでしょうか。

そんな感じで1960年にぼんち揚げの前身が発売されます。




3年後にぼんち揚げと名付けました。

更に、昭和44(1969)年、中央軒から「ぼんちあられ」へと会社名が変わりました。

昭和59(1984)年とうとう「ぼんち」となりました。

大ヒットなんですね〜




創業時の「あられ」も消えてしまいました。。。

そしてブランド名が会社名になりました。




そんな「ぼんち」が今回日清と資本業務提携です。

日清ですが、事業としては色々あって「ぼんち」は製菓のグループになります。

日清シスコ株式会社がグループの菓子事業を担う会社です。

原材料は色々ありますが、やはり小麦粉ですね。

日清グループとしても粉は小麦粉です。




そうしたところへ今回の資本業務提携です。

小麦粉の事業と米粉の事業を持つ。

これは資料にもあるように、事業の補完となりラインナップを増やします。



更に中長期では、海外展開を目指すとしています。

和食はヘルシーというイメージがあるため、ここに米菓を乗せていくということでしょうか。

お米の麺は日清食品で開発されています。

非小麦粉めんの日清フォーです。




サントリーのビーム社買収にあるように、昔のような輸出会社だけが海外進出という時代は終わっています。

食品会社も海外進出の時代です。

国内市場が縮小していくからなんですね。

不景気はおくとしてやはり少子化が大きいですね。

会社単位ではターゲットを変えて高齢者向けの何とかとかで市場開拓をするのですが。

そうはいってもボリュームがといったところでしょうか。

日清はトルコの会社ユルドゥズと合弁で事業を行っています。

パスタと言えばイタリアですがトルコでも製造されていて、即席パスタの販売を始めています。




これを契機に麺と製菓で、小麦と米を使ってグループとして上手く回るといいですね〜

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